財団のレポートで
支援活動を読み解く

新たに、仲間が増えました!<C’est du nanan(セ・デュ・ナナン) インタビューご紹介>

  1. HOME
  2. レポート
  3. 新たに、仲間が増えました!<C’est du nanan(セ・デュ・ナナン) インタビューご紹介>
photo by 半沢 健

この度 港区にあるカフェ、C’est du nanan(セ・デュ・ナナン)(以下「ナナン東京」という。)さんより、オンラインショップで販売されている商品を購入頂くと、売上の一部を当財団へご寄附いただくことになりました。
ナナン東京さんを経営されている、時永ご姉妹にお話を伺いました!(2022年8月取材)

 

<ナナン東京さんご紹介>
ナナン東京さんでは、コーヒーや焼き菓子を販売されています。
材料の卵は、放し飼い卵を使用されるなど、アニマルウェルフェアに配慮したとても動物思いのお店です。
⁡どらやき・バターサンド・カトルカールなど、沢山の種類の焼き菓子が販売されております。

クリスマスプレゼントとしていかがでしょうか。
ナナン東京さんのオンラインストアで販売しております!⁡
https://nanantokyo.shop/

 

<インタビュー記事ご紹介>
当財団へご寄附いただくことになったC’est du nanan TOKYOの時永様へ インタビューをしました!

 

Q(こだわりやお取り組み等)C’est du nanan TOKYO様について教えてください。
>2009年に⺟が⼤分県宇佐市で始めたお菓⼦の製造販売のお店C’est du nanan(セ・デュ・ナナン)が始まりで、2019年にグルテンフリーの⽶粉菓⼦専⽤の⼯房を構えたのと同時に、東京でもお店をはじめました。東京店では⽶粉のお菓⼦ギフトの販売とコーヒーの焙煎販売をしながらカフェとしての営業もしています。
お菓⼦は美味しいと感じる事はもちろん、原材料に特にこだわっています。
⾃分の⼤切なひとや⼦どもに⾷べさせたいと思える原料を探して、納得したものだけを厳選して使っています。健康⾯や地球環境に配慮していること、アニマルウェルフェアを実践していることを重視し、誰がどんな想いで作っているかも気にしています。信頼できて尊敬できる⽣産者さんの作ったものを使いたいと思っています。⽇本の素材を優先して取り⼊れるようにしていて、ロスが出ないよう、パティシエが⽇々⼿作りしています。
コーヒーは、地球環境や労働環境に配慮して作られた少量⽣産のスペシャルティコーヒーを少量ずつ⾃家焙煎しています。
カフェでほっとするひと時や、家でお菓⼦やコーヒーを楽しむ憩いの時間、そんな何気ない時を過ごすこと⾃体が、知らない誰かや動物たちの⼿助けになったら、その時間がさらに素敵で有意義に感じられるのではないかと思っています。
幸せな時間に美味しいものを⾷べて、それが他の誰かの幸せに繋がる。そんなサイクルが⽣まれたら私たちも最⾼に幸せだと思い、ギフトやコーヒーは基本的に全て寄付つきのアイテムにしています。お菓⼦を⼿にとってもらうことで、より多くの⽅に美味しさとともに⼦供や動物の置かれている状況や福祉についての取り組みを知ってもらえたら嬉しいです。
寄付という⽂化がもっと⽇本の⽇常に根付いたらいいなと思います。偽善だとか、宗教だとか、⼈気集めだとか、お⾦持ちだから出来るんだ、とか、そういう考えもあるようですが(私たちは⼀つもこれに当てはまりませんが)、例え当てはまったとしても、いいじゃないかと思っています。他者の為に⾃分のお⾦やモノや時間を費やすという⾏為は、優しさ以外の何者でもないと思うので・・・!
優しくされなくても、とにかく優しさで返すというチャレンジをいつも姉妹でしています。⼼に余裕がない時は難しいですが、他⼈に優しくされると、他の⼈にも優しくできるものだと思うので、優しさが増えたらいいなと思っています。

 

Q今回なぜ当財団へご寄付をお考えいただいたのでしょうか。
>10年以上前になると思いますが、滝川クリステルさんがテレビのニュース番組でペットショップの裏側や殺処分について取材されていたのを観て衝撃を受けて、⾟くて⼼臓がギュッと締め付けられました。
当時はYouTubeやSNSが今ほど浸透していなかったので、初めて動画で現状を観て、これが⽇本の本当の姿なんだと、実感したというか、やっぱりそうかと思いました。
テレビで報道するのは相当⼤変だったんじゃないかと思いますが、その時、優しくて強くて凄い⽅だなと。いつか私たちも何かしたいと考えるようになりました。
番組を拝⾒してから10年以上経って、動物愛護への思いは強くなる⼀⽅ですが、今の私たちはお店の事で⼿⼀杯の状態で、あまりに無⼒です。何もないところから⼀から始めるよりも、⼤きなビジョンと影響⼒を持ち、最前線で活動している⽅々の活動をバックアップすることで、より早く、⽬指す社会の実現に近づけるのではないかと思い、クリステル財団さんへの寄付を考えました。

 

Q動物(保護)に対する思いをお聞かせください。
>⼦どものころ、九州の実家で、捨て⽝や捨て猫を拾ってきてはこっそり育てていて、結果的に野良猫を増やしてしまって、近所の⼈から苦情が寄せられたこともありました。
知識や資⾦のないまま援助することで事態が悪化してしまうことを知り、それからは⺟に頼み込んで避妊⼿術をして外に放す事にしましたが、どんなに頑張っても助けられる数は知れていて、⾃分たちの不甲斐なさに落ち込みました。
⽣体販売についての話になりますけれど、私たちが育った⽥舎にはペットショップはあまり無かったのですが、⽝猫が捨てられている光景はよく⽬にしました。
夏に4,5匹の⽣まれたばかりの⼦猫が、ミカンネットの中で⼲からびているのを⽬にした時は、悲しさと怒りで胸が張り裂けそうになったのを今でも鮮明に覚えています。
都会ではガラス張りのペットショップがあちこちにあって、通りかかる⼈達が「可愛い」と店内に吸い込まれて⾏くのを⾒る度に⼼がぎゅっとなっています。「可愛さの裏側や保護⽝や保護猫という選択肢を知ってもらえたら、、」と思います。
いま、⾝近なところでは、実家で捨て⽝を1匹、⼤分のスタッフが保護⽝を育てています。
お店でも預かっている⽝がいて「ティーカッププードル」という名称で売られているこの小さな犬は、未熟児の時に帝王切開をして母犬のお腹からとりだされることがあるそうです。そして、パピーミルのようなところでは、それを「母体を守るため」と言い、何度も妊娠と開腹手術を繰り返させるとも聞いたことがあります。
今の⽇本の動物に対する扱いは⽬も当てられない状況だと思っています。もしこれが⾃分や愛する⼈だったら、と考えると、ゾッとします。
産んだ我が⼦がいつの間にか居なくなって、売られて、捨てられて、殺処分。しかもそれを知らされずにまた妊娠させられ、また⼦供は⾏⽅不明、と考えると。動物には命や感情があって、“物”ではない、と皆が思ってくれればよいのにと思います。
動物好きな⼦どもが「動物を飼いたい」と⼤⼈にねだるのは仕⽅ないと思いますが、それが動物たちの命や感情を考慮しない、所有物としての「買いたい」でなければいいなと思っています。

 

Q今回のご寄付を通して、当財団に期待することは何でしょうか。
>虐待の無い、優しさが溢れる世界へと牽引していってくれることを期待しています。
アニマルウェルフェア先進国、「世界⼀動物に優しい国」になったら素敵だなぁと。思います。
それから、次の世代を担う⼦ども達に、動物愛護の精神と、ママ達⼤⼈達はいい世界にする為に皆で頑張ってるんだよーという姿が伝わるといいなと思います。

 

Q皆様へのメッセージ
>⼩さなお店ですが、わんちゃんと⼀緒にご来店いただけます。お気軽に遊びにいらしてください。飲⾷店という事もあり、スタッフは接客中に動物に触れることができませんが、遠くから癒されてます。

 

【事務局 取材後記】
今回は、ご姉妹でインタビューに参加いただきました!
とても柔らかい雰囲気をお持ちの素敵なご姉妹で、インタビュー中もお二人の仲の良さが伺えました。また、インタビューでお話頂く内容も沢山の時間をかけて考えてきてくださったようで、動物や人に対する熱い思いを感じました。
中でも“優しさ返しにチャレンジ”しているお話が非常に印象的でした。
今回のインタビューも、私どものモチベーションアップにも繋がり、とても素敵な時間になりました。時永様ご姉妹の思いに応えられるよう、財団も頑張ります!
貴重なお時間を頂きありがとうございました。

※掲載内容、写真はクリステル財団が許可を得て掲載しています。無断での転載はお控えください。