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群馬県動物愛護センターを見学しました

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photo by 半沢 健

不幸な子猫を幸せな猫にするプロジェクトの一環として、これ以上殺処分される命が増えないために、特に猫に注力しておられる自治体の取り組みを応援するために「ふるさと納税」を利用し、群馬県「ぐんまの動物愛護推進」に寄付をしたことをご縁に、滝川代表理事と事務局スタッフが2018年7月6日に群馬県動物愛護センターを訪問し、見学させていただきました。
群馬県動物愛護センター
http://www.pref.gunma.jp/04/p13200037.html
最初に岸 秀樹所長からセンターの事業内容、特に犬猫の譲渡や飼い主のいない猫対策支援事業、それにボランティアの育成にも注力していることなどを伺いました。群馬県に登録している譲渡ボランティアは7団体、地域猫活動している団体が2を対象に、毎月様々な講師を招いて研修会を開いているそうです。

飼い主のいない猫については、県内に地域猫活動を広く普及させるために、昨年度は不妊去勢手術の費用を群馬県と群馬県医師会、それに手術をする動物病院が3分の1ずつ負担するなどボランティアさんの負担軽減を行い、94頭に手術を実施し、今年度はその頭数を大きく上回るペースで支援を行なっていると伺いました。

やはり猫の殺処分数を減少させるためには、「室内飼育、不妊去勢手術、所有者明示などの適正使用について周知すること」「地域猫活動を推進し、動物愛護センターに持ち込まれる不幸な子猫を減少させること」「動物愛護センターでの治療やケアを充実し、良好な状態の猫の推進事業を推進すること」の3つが欠かせないとお話しいただきました。
センターは2015年の7月に開設された比較的新しい施設で、非常に清潔で明るい印象を受けました。入り口には譲渡された幸せになった犬たち猫たちとその新しい家族の写真が並んでおり、譲渡によって多くの家族が幸せになっていることを実感することができます。

センターは、アメリカのカリフォルニア大学デイビス校の獣医学部で研究されている「シェルター・メディシン」(シェルターで暮らす動物への獣医療、郡管理の科学的アプローチ)が採用されており、収容動物の管理方法や感染症対策が徹底されていました。「シェルター・メディシン」を採用した結果、譲渡率が上がり、殺処分率が減るという結果が出ていると聞き、その重要性を再認識させらました。
譲渡犬室や猫飼育室では新しい飼い主さんを待っている犬たち、猫たちが出迎えてくれました。




滝川代表理事が抱いているよつばくんは、殺処分の対象になっていましたがセンター内で脱走した結果、処分を免れたので、センター内でも「ラッキーボーイ」と呼ばれていました。
(後日、よつばくんには新しい飼い主さんが決まったと連絡をいただきました!)
現在、群馬県動物愛護センターで新しい飼い主さんを待っている譲渡犬、譲渡猫は下記のホームページに掲載されていますので、ご覧ください!
(どの犬猫の写真もセンター職員の獣医師さんが可愛く撮ってくださっています。)
譲渡犬の一覧ページ
http://www.pref.gunma.jp/04/bo00013.html
譲渡猫の一覧ページ
http://www.pref.gunma.jp/04/p13200022.html
スタッフの皆さんが収容された犬たち、猫たちに接しておられる様子を拝見していると、日々命に向き合いながら、愛情深くケアしてくださっている事を感じることができました。

岸所長、スタッフの皆様、本当にありがとうございました!
群馬県だけでなく、日本各地にある動物愛護センターでは、数多くの犬たち、猫たちが新しい飼い主さんを待っています。
当財団では、今後とも「WELCOME PET CAMPAIGN 〜引き取って出会う新しい家族〜」「Panel for Life 〜命のパネル〜」などを通して、保護犬・保護猫の認知拡大並びに譲渡促進に繋がる啓発活動を継続して参ります。皆様からのより一層のご協力を何卒よろしくお願い致します。