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Project Red ~生態系のシステム~

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photo by 半沢 健

~生態系のシステム~
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自然環境と、そのなかで生きる動物や植物が作るまとまりを「生態系」と呼びます。
森は森、海は海、山は山でそれぞれ多様な生態系があり、例えばロシアのツンドラとボルネオの熱帯雨林の生態系はまったく異なります。
深海とサンゴ礁の生態系は完全に別世界ですし、同じ山でも高地と低地では違う種類の動物や植物が生息しています。
生態系の中で生きる生物は、ひとりでは生きられません。
植物は土から養分や水を吸収し、光合成で栄養を作ります。
草食動物はその植物を食べ、また肉食動物に食べられます。
動物たちは死ぬと微生物に食べられ、土に還ります。
ほぼ全ての生物はこのような「食べる」「食べられる」関係でつながっています。
これが食物連鎖です。
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食べる側も食べられる側も、自分の役割を持って生活しています。
気の遠くなるようないのちの歴史が積み重なり、進化を繰り返した生き物たちが織り成す関係が自然界の絶妙なバランスを保っているのです。
 
~ボルネオゾウの役割~
どんな生態系にも、その環境を維持にするために大きな影響を持つ動物がいます。
Project Redで支援しているシマフクロウやオオワシがそうですし、またボルネオに住むゾウもそんな動物です。
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熱帯雨林に住むボルネオゾウは、群れで長い距離を移動して多種類の植物をたくさん食べながら暮らします。
ゾウに食べられた植物のタネは結果的に広い範囲に散らばり、フンと一緒に地面に落ちます。
フンは水分や熱、養分を含んでいるためタネの発芽を促し、微生物や菌などの食料にもなります。
またゾウが移動するときには樹木や草を折ったり、踏み倒したりします。
そのため群れが通った後は森の中に少し開けた道ができ、他の小さな動物が移動に使ったり、食べ物を取ったりするのに適した場所になります。
ボルネオゾウはこうして熱帯雨林が育むいのちを豊かにすることに貢献しているのです。
 
~失われるバランス~
生態系の中で特定の役割を持った重要な動物がいなくなると、環境はバランスを崩し、生態系も変化してします。
ボルネオゾウがいなくなれば種子を遠くまで運んだり、森の中をかき回したりする動物がいなくなるわけですから、
熱帯雨林の生物多様性は少しずつ失われていくかもしれません。
1種類の動物を失うと、一緒に生態系のバランスを保っている何十何百という生物も影響を受けます。
バランスは崩れていくスピードは早く、回復には膨大な時間を必要とします。
一度失ってしまったものは取り戻すことができません。
かけがえのないものを無くしてしまう前に、普段の生活の5%、いえ最初は1%でも結構です。
消えゆく動物たちの”いのち”に関心を寄せてみませんか。
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