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支援活動を読み解く
クリステル・ヴィ・アンサンブルがサポートしているNPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン http://www.bctj.jp が『パーム油白書2015』を発行しました。
パーム油白書2015表紙
パーム油はアブラヤシという植物の実から採れる世界でもっとも生産量の多い植物油です。マレーシアとインドネシアの2カ国が世界シェアの90%を占め、生産はプランテーションと呼ばれる大規模な農園で行われます。
地平線の彼方まで続く巨大な農園を開発するために犠牲になるのは、豊かな生物多様性を持つ熱帯雨林です。たとえばボルネオ島では、推定年齢1500万年とも言われる熱帯雨林が、わずか50年間足らずで40%近くも失われました.
大規模な開発が続くボルネオの熱帯雨林
滝川も取材に訪れたことがあります。ヘリコプターから地表を見下ろしたときに海のように広がっていたのは熱帯雨林ではなく、全てプランテーションでした。幾何学模様のように整列した緑の景色に、豊かないのちの気配は感じられません。その光景に言葉を失いました。
日本ではあまり聞き覚えのない「パーム油」は、実は私たち日本人の生活にも深く関係しています。遠い南の島で起こっている環境破壊の現実の上に私たちの豊かな生活が成り立っていることを、ぜひ皆様にも知っていただきたいと思います。
パーム油白書2015はボルネオ保全トラスト・ジャパンのウェブサイトhttp://www.bctj.jp/info/palmoilwhitepaper2015 からご注文いただけます。