昨年の読書犬イベントから日が空いてしまいましたが、これまで、読書犬のはじまりやその効果、設立の経緯や、共催のJAHAさん、登壇者の皆様の紹介を行ってきました。
読書犬イベント投稿シリーズ、最後は「読書犬になるためには」についてご紹介いたします。
読書犬活動は、1999年、米国の非営利団体Intermountain Therapy Animals が、読書およびコミュニケーションスキルの向上、そして読書への意欲向上を目的とした「R.E.A.D.プログラム」を始めたことがきっかけとなりスタートしています。
現在では、世界中に6,000 を超えるチームがあると言われており、様々な場所・形で活動が行われており、読書犬のインストラクター(ハンドラー)さんや読書犬の訓練方法も様々です。例えば、フィンランドの図書館などで活躍する読書犬のインストラクターになるためには、18歳以上、フィンランドのケネルクラブに所属している等の条件をクリアし、資格を保有必要があるそうです。
日本でも徐々に増えつつある読書犬活動ですが、読書犬となる犬の適正の見極めや訓練、そして読書犬のインストラクター(ハンドラー)さんになるための条件等は、活動を行う団体さんによってまちまちです。
今回、クリステル財団は、
高齢者施設、医療施設、教育機関などを動物とともに訪問する「人と動物のふれあい活動(CAPP)」を1986年より実施しており、その一環として2016年から都内図書館等で読書犬プログラムを行っている公益社団法人 日本動物病院協会(JAHA)さんと共催することとなりましたので、JAHAさんが行っている方法をご紹介いいたします。
JAHAさんでは、活動を読書犬に限定しているわけではなく、広く「人と動物のふれあい活動(CAPP)」に参加されたいという方を募集しており、その中から読書犬活動を行う犬とハンドラーさんが選ばれています。
活動を始めるにあたり、適正チェック等を経る必要はありますが、犬もインストラクター(ハンドラー)さんも特別な資格は必要ありません。
活動を始めるまでのステップは、大きく分けて以下の4つとなります。
1. お問い合わせ・資料請求
2. 活動の見学
3. 参加の準備(動物の適性チェック/健康診断等)
4. 活動デビュー
上記は、動物と一緒に参加する場合ですが、
動物と暮らしていない、あるいは一緒に暮らしている動物が活動参加条件に当てはまらない場合でも、人のみのボランティアさんも募集されているそうです!
詳しくは、JAHAさんHPに載っていますので、ご覧ください。
https://www.jaha.or.jp/hab/capp/entry/
JAHAさんが行っている読書犬活動を含めたCAPP活動には、大きな特徴が3つあります。
1つ目は、活動に参加している動物たちは、ふだんはそれぞれの家庭で家族として幸せに暮らしている動物たであることです。ご家族と動物が強い絆で結ばれていて、活動に楽しく参加できることが第一条件です。
2つ目は、必ず活動には「獣医師の立会があること」です。これは活動する犬への負担を考慮しています。
3つ目は、実際に子供たちが読書犬に対して絵本の読み聞かせを行う前に、「犬との正しいふれあい方教室を行っていること」です。犬への挨拶の仕方や、犬も人間と同じで気持ちがあること、触られたく時があることなどを伝える時間です。
当財団は、動物との活動においては、動物の負担を抑えるための配慮が最大限になされていることが非常に大切であると考えています。そして、ふれあい方教室を必ず行う読書犬活動が、子どもたちに、読書の楽しさはもちろんのこと、動物との接し方やぬくもりを伝え、動物を含めた“相手”を思いやる気持ちを育む機会となると考え、同じ思いを持つJAHAさんと活動を共催するに至りました。
最後になりますが、今年の春以降、読書犬活動第2段を予定しており、鋭意準備中です。
皆様へのご案内までもう少しお時間を頂いてしまいますが、こちらもぜひお楽しみに!