8月29日土曜日、第3回フォスターアカデミー説明会が、講師に一般財団法人ヒューマニン財団のGMaCプロジェクト責任者、トレーナー鋒山さんを講師にお招きし、学校法人ヤマザキ学園 渋谷校舎にて開催されました。
鉾山佐恵さん
経 歴:アメリカで補助犬学や犬学を学んだ後、シエラ女子更生施設で動物介在プログラムマネージャー、ワシントン州女子刑務所内で補助犬訓練インストラクター、ハワイでは小児科病院のファシリティドッグなど補助犬にとどまらず様々な働く犬の訓練を行う。帰国後、2014年より千葉県の八街少年院の生徒に保護犬の訓練を教える動物介在プログラムを担当。
帰国されるまでの9年間、アメリカでのドッグトレーナーとしての豊富な経験を通じて、お話下さいました。アメリカにおける、犬の飼育環境、飼育方法、犬を飼う姿勢、さらに、日本とアメリカの伴侶動物に対する考え方の相違点( 事前に、自分の生活環境に合う犬を選択する。大型犬の飼育がメインであるアメリカは、トレーニングを受ける必要性の理解度。)など、わかり易く説明して頂きました。
動物介在活動とは?
鋒山さんの説明によれば、
「どうぶつの助けを借りて、特定の人間に利益をもたらす活動の意」
注: 補助犬は、含まない
1) 精神的、身体的向上を目的とし、身体に不自由な人が、犬を使って自分の体を動かす為に訓練された犬
例: コートドッグ 裁判所で、虐待や犯罪に巻き込まれた被害者達の為に訓練されたファシリティ ドッグ 病院、特に、小児病棟等で活躍している。辛い抗がん剤投与や治療付き添い、患者と病院関係者とのより良いコミュニケーションの担い手でもある
2) 教育活動の為に活動する犬
Reading Dog : 人前では、本が読めない、また、文字が覚えられない子供たちによりそい、向上心を与える
例: 自閉症 ダウン症の人達への活動
犬の世話をすることで、身体能力を向上させるとともに、社会性やコミュニケーション力のアップが期待される。
犬や動物たちとの生活は、命の大切さを認識し、動物たちから教えてもらえる。
更に、アメリカで、実施されている大変興味深い「矯正教育」について、お話がありました。
有名な、また、有効な結果を残している幾つかのプロジェクトをご紹介致します。
1) Lender Dogs for the Blind
2) Project Pooch
3) Prison Pet Partner. 保護犬を介助犬にするプロジェクト
刑務所内にペットホテルとトリミングサロンが併設され、職業訓練を兼ねており
一般人が利用できる。
値段が安いことから、リピーターも多い。
4) High-school Assistance Dog Program
心身に問題を抱えた少女達が犬を補助しながら、自分も成長していく訓練に繋がる。
鋒山さんが取り組んでいる八街少年院の動物介在教育活動は、アメリカでの経験を元に、始められました。千葉県、茨城県の愛護センター、そして、保護団体からの保護犬を引き取り、その犬達が活躍しています。受刑者の少年達が最初から同じ犬を担当し、20のコマンドを目標に、トレーニングをしていきます。自分の結果が犬にそのまま現れる。試行錯誤の中、試験に合格しなければなりません。
また、この活動には、週末のみGMaCの犬達を預かるボランテイア サポートファミリーが存在し、GMaCプログラムで、犬達を訓練している少年達にとっては、サポートファミリーの存在により、社会と繋がっているという意識を持ちながら、犬達の成長が自分たちの成長なり、将来への自信に繋がるという教育を施設内で受けているのです。
こちらの犬は、2か月前まで放浪していたところを保護された犬です。
受刑者の少年達のトレーニングでいくつものコマンドができるようになった姿を、目の前で見せてくださいました。
素晴らしい試み、プロジェクトが始まっていること、そして、保護動物達が、私達人間の生活に役立つ存在であることを多くの皆様にご紹介し、今後も応援して行きたいと思います。
また、後半は、フォスター経験者の椎田さんにお話をしていただきました。
フォスターとしてのデメリットがメリットに変わった瞬間の体験談は、大変興味深いものでした。
やはり、皆様も感じていらっしゃる通り、フォスターボランティアは簡単なことではありません。
しかし、フォスター経験を通してしか得られなかった、
「家族の絆」「生きがい」「幼いころから生死に向き合っていたお嬢様の成長」
など、実際に経験した方からのお話は、同じ経験をされてきた方々だけでなく、
初めてで不安を抱える皆様にとっても勇気づけられるお話だったと思います。
いよいよ、9月5日(土)から、Basic講座がはじまります。
まだ、お申込み可能でございますので、ご質問等、お気軽にお問合せくださいませ。
先日の第2回セミナー&説明会を
「Qoon」さんが掲載してくださいました。
まだ、始まったばかりの弊財団の取り組みに注目してくださり、
フォスターという存在がどれほど重要なのか、
また、このフォスターアカデミーの必要性を一人でも多くの方に伝えたい。
と、ご賛同いただいております。
ぜひご覧ください。
https://qoon.jp/I0000878