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東洋大学「動物と人間社会」で取り上げていただきました。

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photo by 半沢 健

 
2016年1月7日
東洋大学 社会学部「共生社会学」、「動物と人間社会」の授業に参加致しました。
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今回東洋大学にお伺いするきっかけになったのが、
井沢泰樹教授より、弊財団に頂いた1通のメールでした。
「滝川さんがニュースジャパン時代に特集されていた犬猫の殺処分についての映像を使って授業を行いたいと思っています」
という内容のメールでした。
そして、直接先生にお会いし、今回「犬猫の殺処分」について授業にしていただくきっかけになった3年前のお話しを伺いました。
「私が授業でこの問題を取り上げるようになったきっかけは3年前に卒業したゼミ生であったある女子学生でした。
彼女は外見からもその症状がわかる難病を患っていて、
中学校の頃からいじめに遭い不登校となってしまいました。高校も通信制に通いました。
不登校で家に閉じこもっているときに彼女を癒してくれたのが家で飼っていた犬や猫だったそうです。
病気といじめのためとても傷ついていた彼女は自殺することも何度も考えたと言っていました。
そうした気持ちをなぐさめてくれたのが動物たちであり、
「あの子たちがいたから私はこうして生きていられるのかもしれません」と言っていました。
彼女はゼミの個人研究で動物の殺処分の問題を取り上げ熱心に取り組んでいました。
本やインターネットから資料をあさり、この問題に取り組んでいるNPOにも足を運んでボランティア活動をしていました。
私ははじめ、彼女からこのテーマを聞いたとき、「なんで動物なんだろう」と思っていました。
今まで動物を飼ったことのない私には動物は身近な存在ではなく、
私が授業やゼミで取り組んできたさまざまな「人権問題」「マイノリティの問題」「社会問題」の範疇の中に動物の問題はなかったからです。
ですのではじめは軽く考えていた私でしたが、彼女が熱く語る、この問題の深刻さと意味の大きさ、
人間にとって動物は単なるペット以上の存在なのだといったことを聞くなかで
少しずつ自分の意識も変わっていきました。
そして彼女がゼミの発表のときに、その場のみんなに見せたのが、
当時、you tubeにアップされていた『命の現場』でした。
それを見て、私は頭をガーンとやられたような感じがしました。
これは動物の命の問題であり、そしてこれはまさに人間の問題だなと感じました。
それで今回、授業でこの問題を取り上げるにあたり、やはり学生に、
自分が心をゆさぶられた『命の現場』をぜひ見せたいと考えたのです。」
映像を見つめる、生徒のみなさんの真剣な目つきがとても印象に残っています。
今回の授業で初めて「殺処分」という現状を知った。という生徒さんが8割以上でした。
また、「ペットを迎え入れる方法をペットショップ以外に知らなかった」
という生徒さんは9割以上でした。
 
若い世代の皆様に日本の現状について、動物との共生について考えていただける機会は
大変貴重な場となりました。
250名の生徒のみなさんからいただいた感想文の一部を紹介いたします。
 
社会学部 社会文化システム科 2年 女性
 
私はペットを一度も飼ったことがなかったので動物は遠い存在でした。
しかし、今回のVTRを見て動物愛護センターに持ち込まれるのは個人的なものだけだと
思っていましたが、悪徳ブリーダーもいるということが衝撃でした。
(そもそも悪徳ブリーダーという存在自体知らず、そんな人達が今でも信じられません。)
ペットがブランドバックのように扱われることもある今の現状はまずいな、と思いました。
飼う側も売る側も生き物であるということを忘れてはいけないと思います。
殺処分の映像は涙がでそうになり、とても辛かったです。
一人でも、多くの人に事実を伝え、私にできることを考えます。
 
社会学部 社会学科 2年 女性
いつもペットショップで子犬や子猫を見るたび抱く感情は「可愛い」だとか「飼いたいな」「欲しいな」というものだった。
しかし、今回の授業までペットショップに子犬たちが並ぶまでの過程など気にしていたこともなかった。
残酷であり、無残な状態で放置されたり、殺処分されてしまう運命にあったりと見えない部分を知ることが出来た。
映像は衝撃的であったが、より多くの人にこの現状を知らせ現状を打破していかなくてはいけないと感じた。
フォスターアカデミーやクリステル財団のプロジェジェクトをどんどん広めていこうと思う。
ペットの命を粗末にする人々の気持ちが理解できないし、人間と同じように温かく家族の一員として
扱っていけるような気持ちを持った社会にしたい。
 
社会学部 社会福祉学科 3年 女性
殺処分されてしまうことにおいて、一番悪いのは誰だと考えた。
愛護センターのボタンを押す職員でもなく、ペットショップの店員でもなく、悪徳ブリーダーでもなく
何も知らずに安易に犬や猫を飼う(買う)私たちだと思った。
私たち一人ひとりの無知が小さな命を奪っているのだと思った。
私も次の犬は、必ず保護犬を迎えたいと思う。
 
社会学部 社会福祉学科 3年 女性
映像を見ていて途中から本当に見ていられなくなった。
私も犬を1匹飼っていて本当に本当に大切にしていて私自身も犬はもちろん、動物がすごく好きなので、
悪徳ブリーダーに飼われている犬の映像をはじめ、殺処分の映像は想像以上に衝撃的だった。
人間は本当に身勝手だと感じた。自分たちの利益の為だけに同じ命ある生き物を単なるモノとして扱えるのか私にはわからない。
犬や猫も生き物で、人間の欲を満たすためだけに生まれてきたわけじゃない。だけど。人間がいなくては生きていけないのも事実だから、そこを上手に利用する人間の薄汚い部分が本当に嫌だ。
今日の授業で初めて知ったことも多く、ペットショップでの犬猫の販売に対して、その環境を考えたことがなかった。人間の都合で繁殖させられ、売られる事実。。。
今回の授業は動物好きの私にとっては特に深く考えさせられた、また、勉強になった授業でした。
とても貴重な機会をありがとうございました。
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今後もこのような機会を積極的に活用し、幅広い啓発活動をおこなってまいります。
東洋大学の井沢教授、生徒の皆さん、本当にありがとうございました。